技術評論社から発売された「みんなのJava」を献本いただき、3連休に読みました。ブログのタイトルにしていますが「今のJavaを知る」上で必須の一冊だと思います。
Javaは初心者です、という方は「Javaエンジニア養成読本」の巻頭記事+特集1 Java入門を読んだ後に読むとよさそうです。
第1章 Java 9からJava 14までに起こった変化から見る
きしださん(@kis)メインの章で、Project Valhallaのパートは吉田さん(@shinyafox)が書かれてます。
Java 9以降の変化がキュッとまとまっていて「こんな変更があったんだな」と一気にキャッチアップできる記事です。私自身、Java 8でラムダ式が入って以降Javaの技術情報を追えていなかったので、知識の整理に役立ちました。
「単一ファイルの実行」のように基本的なところでも変化があるため、こういった記事で知っておかないと新人さんに古い知識を教えてしまうなぁと感じました。通常はjavacでコンパイルしてから実行するけど、今こういうときはjavaコマンドですぐ実行できるよ!と、きちんと教えたいですよね。
第2章 JDKに関する疑問と不安解消!JDKディストリビューション徹底解説
JDKソムリエの愛称で親しまれる山田さん(@yamadamn)の記事です。
先日オンラインで行われたJJUGナイトセミナーでも話題になっていましたが、現在、JDKには様々なディストリビューションがあるため選択に迷います。システムの環境に合わせて使う(例えばAWSならAmazon Corretto)のが無難だと思いますが、そういった制約もないような受託開発だと迷走しそうです。
この章では、JDKにはどんな選択肢があるのか?どういう観点を気にするべきか?どう選ぶと良いのか?を学べます。外部の参照リンクも豊富なので、記事を読んで気になったJDKを深掘りする上でも役立ちます。
まさにソムリエという感じの記事でした。
第3章 Java EEからJakarta EE へ 新しいEnterprise Java
日本GlassFish User Group会長の蓮沼さん(@khasunuma)によるJakarta EE解説です。
私が今書いているブログ「Challenge Engineer Life!」はもともと「Challenge Java EE!」というタイトルでした。書き始めた頃は「Java EE」という名前がなくなるとは思ってもみなかったです(^^;
kikutaro777.hatenablog.com
Java EEがJakarta EEとなって以降、歴史から現在の全体像をまとめた日本語記事はこれが初めてだと思います。J2EEやJava EEを触っている人は必読です。
Java EEを全く知らない人は前半を読むのが少しきついかもしれません。そういった方はとりあえず3-3から読んで、チュートリアルを眺めつつ雰囲気を掴むのもありだと思います。(チュートリアルは英語なので結構ヘビーですが、、)
第4章 MicroProfileが拓くJavaのマイクロサービス
MicroProfileってなんぞや、MicroProfileを構成する要素はなんぞや、が把握できます。記事の中でMicroProfile Starterが紹介されていますが、これを使えばサクッと触れるので実際に試しながら読むと良さそうです。
第5章 ネイティブイメージ生成で注目!Javaも他言語も高パフォーマンスGraalVM
Javaチャンピオン&Oracle Groundbreaker Ambassador、阪田さん(@jyukutyo)の記事です。
私自身GraalVM = いろんな言語が動かせる基盤&Polyglotの多言語プログラミング環境、みたいなフワッとしたイメージを持っているだけで中身は全然知らないレベルでした。記事を読んで、中身はこんな構成なんだなーと少しイメージが湧きました。(まだ自分の知識レベルが足りず、口ではうまく説明できなさそうですが)
実際に触る手順も紹介されていたので、時間を見て実際に触りながらもう一度記事を読みたいと思います。
第6章 マイクロサービス,クラウド,コンテナ対応[新世代]軽量フレームワーク入門
前多さん(@kencharos)による記事で、Micronaut、Quarkus、Helidenが紹介されています。
軽量フレームワークと聞くとDropwizardとかSparkとかJavalinとか、おぉ簡単そう!と一瞬食いつくけど、気がつくとあまり見かけなくなっている...という印象が個人的にはあります(^^;でも今回の記事を読むと、紹介されている3つはそれぞれ一歩踏み込んだ特徴があって毛色が違いそうだな、という印象でした(Helidenはちょっとわからないですが...)。
それぞれ試す方法も紹介されているので、これも手を動かして比較するのが一番なのかなと思いました。Graal VM同様、時間を見て実際に触っていきたいです。
みんなのJavaに関する記事あれこれ
最後に見つけた関連記事をまとめておきます。
著者関連
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Javaから離れ気味でしたが、また触ろう!と思う1冊でした(^^)がんばろー