オブジェクト指向やアジャイル開発などで著名なMartin Fowlerさんが所属するThoughtWorksという企業がTechnology Radarという技術動向・指標をまとめたレポートを出しています。
自分は前にPublickeyのサイトで存在を知ったのですが
そのTechnology Radarの2014年版になんとJSF(JavaServer Faces)の文字が(^^;あわわ
http://www.thoughtworks.com/radar/#/languages-and-frameworks/683
Holdという位置づけは、先行きがわからないので慎重に採用すべきもの、取り扱いには注意すべき技術、という位置づけらしいです(^^;
JSFはJava EE7の登場とともにバージョンが2.2になって最近ではポジティブな意見もあるので、何とも…。
JJUG CCC 2013 FallでJSFの話をしてきた @den2snさん
GlassFish勉強会でJava EEとJSFの話をされていたArshalさんのサイト
いざStrutsからJSF 2へ! 移行における最大のポイントは?──最新Java EE開発“虎の穴” 第2回 岩崎浩文氏
以下は昔からJSFについて書かれてるお二人(@shinsan68kさんや@kisさん)
しんさんの出張所 はてな編 JSF検索結果
きしだのはてな JSF検索結果
と思っていたら、このTechnology Radarの記事に対してJSFのサードパーティコンポーネントライブラリを提供しているPrimeFacesから、しっかりと記事に対する批判が出ていて、個人的には面白かったです(^^)
JSF is not what you’ve been told anymore
Technology Radarの中で「J2EE」という表現が使われているのですが、そこに対しても微妙に突っ込んでる…揚げ足とってるのかな(^^;
原文を読んで頂くのがいいと思いますが、ざっくりまとめると
- 今のJSFは既に彼ら(Technology Radar)が触れている(古い)JSFではない
- 大量のJavaScriptやCSSを伴う複雑なformベースの開発に対してJSFは支えとなる
- HTTPやHTML,CSSを知らなくて良いと言っているのではない(おそらくJSFがHTTPを抽象化しすぎることの批判に対して)
- JSFはステートフルなフレームワークだが、JSF2.0+ではstateless modeやpartial state savingも導入されている
などなど。また、JSFは単に標準だから選ばれている、ということに対しても、EJB2.xやSpringを例に出して、標準でも受け入れられなかったものもあるし、Springのように標準ではないものが評価を得ることもある、と語っています。
最後にSummaryでは、JSFは世に出てから10年ほど経っていて、もし本当に悪いフレームワークだったらJavaのWebフレームワークというジャングルに埋もれるのは簡単だっただろう、とも。
まあ、こうした議論は尽きないので、ある意味面白いです(^^;
個人的には、まるでWindows FormかのようなWeb業務画面を求められる中、PrimeFacesの多岐にわたるコンポーネントや特にDataTableの柔軟性には色々と助けられているので、人気に関係なく利用するだけ、という感じ。